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【遠州のクリエーターさんに会いたい!】竹細工作家 梅林正さん Vol.3

写真は梅林さんの作品です


現在、阿多古竹の家、三ケ日竹細工クラブにて活動をしております、竹細工作家の梅林正さんにお話を伺いました。
梅林さんは、三ケ日竹細工クラブにて、工芸展でも入賞するほどの腕前を持つ黒柳あけみさんと、元々竹細工職人をしていた小野さんに師事。
写真は梅林さん、阿多古竹の家のみなさんの作品です
Q.竹細工を始めたきっかけを教えてください
実家のすぐ近くに竹の家があり、定年後何をやろうかと考えていた時に、竹細工をやってみようと思いました。特別、若い時から竹細工をやってみたいという気持ちはなく、たまたま始め、のめり込んでいきました。
Q.編みかたによって様々な模様が生まれるのですか?
はい。編みかたの種類は相当の数あり、それによって模様が違います。網代編み、横網代編みと縦網代編みがあります。波網代編みは、横網代編みの幅を変え波模様にします。その他、枡網代編み、四ツ目編み、六ツ目編み、輪口編み、鉄線編み、蜘蛛の巣編みなどがあります。(これ以外にも編み方は相当あります)
写真は三ケ日竹細工クラブのみなさんの作品です
Q.1つの作品を作り上げるのに、どのくらいの時間がかかりますか。
秋が竹切りのシーズンなので、10、11月くらいに竹をとります。この時期の竹はあまり水を吸わなくなるので、竹細工の材料に適しています。
竹細工のために竹を加工します。加工方法は2種類あります。
1つめは切り出した青竹を「油抜き」する方法です。
竹を火でちょっと炙ると表面に油が浮いてくるので、それを布で拭き取って、天日干しにします。すると色が変化します。油抜きをした竹は、艶があり、その後何十年も色が変化しません。
2つめは切り出した青竹を油抜きしない方法、「磨き」です。
油抜きの代わりに、表面の油があるところを鉈で削り取る方法です。時間が経つと濃い飴色に変わります。「磨き」で作った竹は染めることができます。
加工後、竹を切ってヒゴの状態に持っていくのに、2〜3日かかり、編み上げにまた2〜3日はかかります。
写真は三ケ日竹細工クラブのみなさんの作品です。
Q.難しい編み方は何ですか
鉄線編みは「気狂い編み」とも呼ばれ、気が狂うほど難しいと言われています。一見単純に見えますが、とても難しい。またどの編み方も共通で言えるのが、目を揃えることが難しい。目を揃えると仕上がりが美しくなります。
Q.竹細工のやりがいを教えてください
作って喜んでもらえるのがやりがいです。また新しい編み方に挑戦する事も定年後の1つの生きがいになります。
写真は三ケ日竹細工クラブのみなさんの作品です
Q.今後作りたいものはなんですか。
現在いくつか注文があるので、目先はそれを作っていく事と、まだ自分が作ったことのない、竹ひごを2枚にして表と裏で編むような手間のかかる作品や、いろいろな作品に挑戦したい。なかなか気に入った作品が出来上がらないので、深く追求もしたい。広く深く、両方ですね。やはり手仕事は面白いです。

写真は三ケ日竹細工クラブのみなさんの作品です

現在、梅林さんの作品、そして阿多古竹の家、三ケ日竹細工クラブのみなさんの作品は、マルカワの蔵叉水にて展示販売されています。かごバックやコースター、ざるなど、日常使いに活躍する素敵な作品です。お近くにお越しの際は、手にとってご覧になってみてください。

マルカワの蔵叉水
浜松市天竜区二俣町二俣1174
「秋の夜長の手技展」2017年10月1日〜2017年10月29日
10時〜16時 月火曜定休(最終日は12時まで)

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