浜松市西区雄踏町宇布見に佇む「宇布乃園」は2017年に創業130年を迎えた老舗の店。
店内は日本茶を中心とした商品が取り揃い、明るい雰囲気です。
実はこの宇布乃園、ちょっと変わったお茶屋さん。
というのは、現当主の娘・陽子さんが、実家であるこの店を中心に、さまざまなお茶イベントを企画しているのです。
日本茶インストラクター・煎茶道黄檗弘風流師範の資格を持つ陽子さん。
「なごみ茶屋」でほっと一息 というブログでは、ブログネーム「お茶子」として、和紅茶・日本茶体験やビジネスマナーのお茶の淹れ方講座の企画などを積極的にPR。
浜松市中区相生町「生鮮市場ビアンカン」店頭での無料試飲会(有料で和菓子付き)、ガーデンパークでの静岡茶教室など、お店を飛び出してのイベントも毎月、多数企画しています。
私生活では3児のお母さんという、とてもアクティブな女性なのです。
お店で開催された「和紅茶よりどりみどり会」という、静岡県内の和紅茶を何種類もテイスティングする会に参加してみました。
外国産の紅茶は少し味が濃くて渋いから苦手、という人が飲むと、その意外性にビックリするというのが和紅茶。
外国ではなく、日本で栽培され製茶された紅茶です。
発酵の方法など製法の違いからか、土壌の違いからか、それとも緑茶文化が私たちに根付いているからでしょうか。
少し緑茶の趣を残したような、すっきりとしながらも、うまみを感じる和紅茶の世界に、すぐに引き込まれました。
藤枝くれは、富士山紅茶など、それぞれで色も香りも違います。
和紅茶といっても並べられると好みがあるんだなぁ、と、よくわかりました。
(この時期、花粉症が気になる方も多いかも。お店では紅茶品種である紅ふうきの商品も取り扱っていましたよ)
次回「和紅茶よりどりみどり会」は直近では3月5日・4月12日にありますが、予定が合わなければ別日設定可能とのこと。
もちろん、日本茶(緑茶)の淹れ方講座や体験も、相談可!
「最近の若い世代は、日本茶を本当に飲んでいなくて…」と、陽子さん。
子どもたちが集まる場所で、「朝、お茶を飲んでくる人」と手を挙げてもらうと、結構手があがるそう。
ところが「急須で淹れたお茶を飲む人」と言うと、ぱたぱたと手が下りていってしまうそうです。
ペットボトルのお茶は確かに手軽ですが、急須で淹れるお茶には日本人の和の心やお作法など、次代に繋げていきたい文化がありますよね。
小さな子どもたちには、もしかしたら緑茶は苦く感じるかもしれません。
でも、親世代の私たちが日々飲んでいれば、「そういうもの」と感じ取り、急須で淹れるお茶を当たり前のこととして受け継いでいってくれるように思います。
小さなお子さんに大人気!顔出し看板。
旦那様が焼く富士宮やきそばは、地域の人がこぞって買い求めにくるそう。
最後に、お茶子さんからメッセージをいただきました。
「和紅茶は、かしこまらずに緑茶感覚で気軽に飲んでください!」とのこと。
次世代へと繋がる宇布乃園さんの取り組みに、これからも注目していきます。
宇布乃園(うぶのえん)
浜松市西区雄踏町宇布見5247
http://nagomichaya.hamazo.tv/