昭和13年に設立し、後を引き継いで3代目の彦坂栄さん4代目の息子さんで琴・三味線の製造と修理をしている。この仕事を「命を吹き込む仕事」であると考える。出来上がりの音はお客さんによって違い、いい音がいい音とは限らない。その中でも濁らない音を作りたいと考えている。やり直しがきかない作業が多い楽器づくりであり、すべて手作業で慎重にやる。特に琴では糸を締めるときに職人のわざが凝縮されている。若い人にも親しんで弾いてほしいと願う、中学校等も作品を納品。
彦坂栄談/昔、浜松は芸者さんが多く琴を使う人がたくさんいました。昔は14軒あった琴三味線、今は7軒と数が減ってきてしまっています。跡継ぎの問題がとても深刻なのです。うちは息子が継ぐことになるのですが、他の琴・三味線店で伝統の技術が引き継がれなくなっています。若い人が琴や三味線を弾かなくなると先細りになってしまいます。職人も育たなくなってしまいます。その中、お客様に「やめないでよ」と言ってもらったり、お客さんと親しくなったりするのがこの仕事の喜びですね。 楽器作りで一番大切なことはすべての作業を丁寧にやることです。10年くらいかけて、数をこなしていかないとまともな楽器を作る事は出来ません。製作中に気がちょっとでも緩むと全てが音にでてしまうのです。するとに弾く人にもこちらの取り組みも分かってしまいます。修業はとても大変なことです。新人はもっと大変。でもなんでもやろうとすることができないとだめです。なんでも一生懸命丁寧にやれば見返りはあるのだから。
http://www.sakanamachi.net/sakanamachi/452-2395.htm
資料提供/一般社団法人グローバル人財サポート浜松