浜松楽器職人名鑑 酢山義則(ハーモニカ) vol-32
- 2017/9/2
- 浜松楽器職人名鑑
- 浜松楽器職人名鑑 酢山義則(ハーモニカ) vol-32 はコメントを受け付けていません
昭和22年創業。家族5人で仕事をして全員職人。娘さん2人が絶対音感保持。創作2人、販売1人、運営管理1人、企画考案1人で工房従事。昭和20~30年頃は浜松市内で15社のハーモニカ会社があったが、学校でハーモニカをやらなくなり、また、鍵盤ハーモニカの売り上げが伸びるのと同時にハーモニカの台数は減少。ハーモニカ産業減少の中、楽器部品の下請け会社をやりつつも、ハーモニカの根を絶やさないように小さな規模でハーモニカを作り続けてきた。14年前発想の転換により、「音楽の町浜松で作られたハーモニカ」として観光業に売り出した。発想の転換により楽器店販売を変更し、土産として売り始めたことにより新展開。工房では職人が音を作っている。土産の産業展開してからは、ハーモニカ工場を介護施設に変えてお年寄りにハーモニカを弾く場所を提供。職人が1本1本丁寧に作ったハーモニカは1年で1万本以上の売り上げを誇る。
酢山義則談/職人が作ったハーモニカであるからこそ、一つ一つ個性のあるハーモニカを作りたいです。電子楽器のように作られた楽器とは違い、ハーモニカは「情の音」です。お客さんの年齢や経験に合わせた楽器を作るのを心がけています。お客さんに喜んでもらうことが一番嬉しいです。私の父は小さい頃から私に、楽器作りを見せるということをしていました。決して楽器を作らせようとしたり、教えたりはしませんでした。見て、真似することから職人は始まるのです。後継者については難しい問題ですが、私の孫たちに今父と同じように楽器作りを見せています。
資料提供/一般社団法人グローバル人財サポート浜松