【遠州のクリエーターさんに会いたい!】アーティスト 伊藤靖さん Vol.2 1回目

  • 2017/8/18
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今回お話を伺ったクリエーターさんは、『アーティスト 伊藤靖さん』です。
現在、天竜区二俣町にあるアートギャラリー マルカワの蔵 叉水で、「鏡像段階」を開催中です。今回は2回にわたって伊藤さんのインタビューを紹介します。6

 Q. 絵を描き始めたきっかけを教えてください
元々は絵を描いたりはしていなかったが、20年位前に描き始めました。当時はまだSNSがなく、個人サイトが多い時代でした。自分のホームページ作成がきっかけで、そのサイトに載せるイラストや音楽を作り始めました。9年前に統合失調症を発症し、引き籠ったため、内職をする傍らアウトサイダーアートを始めました。

 Q. どのように制作しているか教えてください。
いくつかある制作工程の中の1つを紹介します。はじめに、クリップスタジオというイラスト制作ソフトを使いデジタルで絵を描きます。そしてチャコペーパーで先ほどデジタルで制作した絵を転写し、アクリル絵の具や岩絵の具を筆や烏口で着色していきます。仕上げにバーニッシュを塗り完成です。マットな質感を出す作品の場合、あえて仕上げのバーニッシュを塗らないこともあります。5

Q. 作品作りを通して、やっていて良かったなと感じることはありますか。また大変だなと感じることがあったら教えてください。
鑑賞してくれた方が、作品を見て理解してくれたり、「怖いな」「美しいな」など各々の感情を抱いてくれることが嬉しいです。また展示会をさせて頂くことで様々な人と出会いが生まれ、社会とのつながりを持てることも嬉しいです。一番嬉しい時は、自分の中のイメージが、作品として顕現できた時です。
大変だなと感じることは、下描き通りに描き写すことも大変ですが、制作中の否定的な幻聴に耐えながら、自分の本当にやりたいことを貫くことが大変です。 3
Q. 配色や絵のモチーフなど、とても興味深い作品ですが、どんな事から発想を得て制作していますか?

雑誌やインターネット、買い物や自然、美術館など、日常生活の中で新鮮だと感じ取った配色や形から発想を得ています。例えば、蜷川実花さんの展覧会で、桜の写真を見た時にノイズまで美しいと感じ、自分の作品にも取り入れました。今まで見てきた蓄積を自分なりに再表現しています。動画やテレビも影響を受けることが多いです。昔の人はスケールがでかいんですよ。芸術家の荒川修作さんの動画で、富士山をもう1個作ってしまうという‥それって自然を作り出しているわけなので、神の領域ですよね。橋や海底トンネルを作るのもアートだと思っていて、地域興しもスケールの大きいアートをやっていると思っています。ですからマルカワの蔵の本島さん達がやっている町興しはアートなんです。私も地域興しのメディウムや客寄せパンダのような存在になっていけたら良いなと思っています。72回目に続きます。

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